雑記

(Twitterに書くには長すぎる感想)

J-POP HIP HOPとアングラHIP HOP


これこれ!と思うような記事を読んで感銘を受けたので、是非共有したいな~と思い、久しぶりにはてなを開きました。
ところどころ敬称略している部分はありますが、ご了承下さい。

 

ファンからの手紙
RHYMESTERのMC、Mummy-Dさんが書かれたブログです。
1989年グループ結成、つまり来年で30周年。
MC二名とDJ一名、全員早稲田大学を卒業しているという「世間の抱くHIP HOPに対するイメージ」とはだいぶ違う経歴の方々です。

 

 

ファンの定義

わたしは、15歳くらいのときかな、当時流行していたRIP SLYMEや、活動休止前のKICK THE CAN CREWを好きになった流れで彼らのことを知り、そこからずっとファンです。
といっても、ライブ全通とかCD全種買いとか、そういうことはしていません。
わたしの中で、俳優やアイドルのファンの定義は「現場に入る、金を落とす人」ですが、音楽のファンの定義は「何年経っても聞き続ける人」なので、同じ「ファン」という言葉の中にも明確な違いがあります。
ちなみにわたしがここ一年ほどハマっているEXILEについては、前者の考え方を当てはめています。音楽性はほぼ合わないので。

そういえば、前回のブログで書いた「去年の冬、きみと別れ」にMummy-Dさんご出演なさっていますね。
TDCホールのプレミアが初見だったのですが、一緒に行った子はRHYMESTERを知らなかったので一人で悲鳴を飲み込みました。びっくりした。

 


アングラHIP HOPとJ-POPシーンにおけるHIP HOP

話が脱線しました。
やっぱり、HIP HOPはどうしてもアンダーグラウンド、いわゆるアングラのイメージが大きいです。
それはルーツを辿るとブラックミュージックだから、そもそも外国の音楽文化であり日本ではニッチだから、など理由はいくらでも挙げられると思います。
実際、そういう昔ながらというか、低音のビートに乗せてラップで世の中を風刺して目に付く物は全部ディスる、みたいな方も多くいらっしゃいます。
それはそれで一貫性があって格好いいなとも思います。

しかし、近年のJ-POPにおいて、HIP HOPがチャートインすることはあまり多くありません。
何故なら日本の音楽シーンではまだまだHIP HOPやRAPが浸透していないからです。
言葉にすると単純に見えますが、馴染みのない文化を大衆に浸透させることは相当難しいことだと思います。本当に。
例えば、バレンタインは製菓会社、クリスマスはコカコーラのサンタクロース戦略で一気に広まったという認識ですが、毎年春にあるイースターや、その前の謝肉祭(カーニバル)なんかは某コンビニがちょっと企画したりもしていたものの全然浸透していないし、「言葉は知っていても何のお祭りかまでは…」という人がほとんどだと思います。
一応宗教的に日本でメジャーな仏教の、花祭りや成道会ですら全く認知されていないので、仕方ない気もしますが。

そんな人たちに、HIP HOPとRAPが乗っているだけのPOPの違い(どっちもラップじゃん)だとか、テクノとedmの違い(どっちもDJがターンテーブル回してるやつでしょ)だとか、薀蓄垂れたところで仕方がない。
余談ですが、edmはedc開催や世界的DJの来日なんかでかなり盛り上がっている印象があります。ヤスタカ効果もあるのでしょうか。
何にせよ、日本の音楽シーンに食い込むには、上記ブログでMummy-Dさんも仰られている通り新鮮さがありつつキャッチーでなければいけません。ヒゲ面やタトゥーなんて以ての外、みたいなところさえあります。
結局のところ第一印象の99%は顔、みたいなところは音楽業界に限らずあるところだと思います。
ただ、そこで思い出して欲しいのが、わたしが先に述べた「ファン」の定義。
自分の信念を曲げて、見た目や音楽を整えて、それで出来たファンが果たして「音楽のファン」になってくれるでしょうか。
(別にJ-POP HIP HOPの担い手達が信念を曲げているとまでは思いませんが、形式的にこう表現します。)

主に「伝統と信念」と「世間の需要」のバランスを上手く調整する必要があるかと思います。
実際それをやるわけでもないので、それがどれくらい大変なことなのかは正直見当もつきませんが。
その二つを言い換えると、「アングラHIP HOP」と「J-POP HIP HOP」なのかなと思います。

 


アラサー世代に刺さるJ-POP HIP HOP

2000年代が日本の音楽チャートにいわゆる「HIP HOP」が当たり前に存在していた時期かな、と思います。
EAST ENDが一斉を風靡したものの、HIP HOPという文化の浸透にまでは至っていなかった90年代。
それを経て、RIP SLYMEKICK THE CAN CREWケツメイシm-floあたりが一気にチャートに登場しました。
(それ以外に、彼らをHIP HOPと分類するのは躊躇われたのですが、類似文化としてDragon Ash湘南乃風も)

99年にデビューした某アイドルグループや、06年にデビューした某アイドルグループに、Rapポジションの方がいたのもちょっとは影響があるかもしれません。

そして、数年が経ち、ブームが薄れ、彼らは音楽チャートから次第に姿を消していきます。

わたしの青春はここで一度、終わりを告げました。
高校生のときは、大学生になったらFG NIGHTに行きたいねなんて話していたのにも関わらず、大学生活が忙しくなってなんて言い訳と共に。

KICK THE CAN CREWの活動休止であったり、m-floからLISAが脱退したことであったり(これはちょっと時期がずれますが)、RIP SLYMEのDJ FUMIYA療養による事実上の休止状態だったり、RHYMESTERの活動休止であったり、理由は本当にいろいろ。
一度ストップを掛けられてしまうと、その間に他のことに興味を移してそちらに集中してしまうわたしの性質に起因する部分が大きいでしょう。
そう考えると、ケツメイシがチャートインを続けている理由は、そういう部分も大きいかもしれません。
00年代終期にはGReeeeNというグループが登場し一世を風靡していたのですが、兼業で顔出しNGのためメディア露出が少ないグループだったので、あまり詳しくならないまま時間ばかりが経過してしまいました。

彼らの特徴は「あれ、思っていたより爽やか?」という外見と音楽性だと思います。
B-BOYならではのBIGサイズシャツやキャップ、腰パンはあれど、イカツいデブがいない。清潔感がある。(RYO-Zは当時の感覚では可愛いデブという認識)
まず見た目や雰囲気の「とっつきづらさ」を軽減させたのが、一つのポイントだったのではないかと、素人ながら考えています。
音楽も、どちらかというと低音ゴリゴリ打ち込み系というよりは、生音やテクノっぽい音を組み合わせてメロディー重視だったように思います。(特にRIP SLYMEm-floは)

(なお、HIP HOPグループというよりミクスチャー・ロックのバンドだと思うのでやはり余談になりますが、Dragon Ashは、いかつい鼻ピアスとタトゥーで威圧感はあるものの、ベースがイケメンなのとバンドなので一定のファンがつきやすいというのもあり、プラマイゼロというかちょっとプラスくらいでしょうかね。イケメンすごい。)

そこから、最近の話になるわけですが、最近はいろいろ広がりすぎていていまいち全体を把握できていないのでどこが人気とかわかりません!
たとえばEXILE関連でHIP HOPグループのドーベルマンほにゃららがいますが(好きですよ)、彼らのオリコン入りする理由って「複数形態売り」とか「バックヤード招待券」とか、そういうものに支えられているところがかなり大きいと思うんですよね。
良くも悪くも、当時とはいろいろ変わったなあと思うところもあり、一義的に「今売れてるJ-POP HIP HOPはこの人たち!」というのが言えません。
う~ん、売上だけじゃなく、世間一般の知名度やファンの数(ライト層も入れると、やはりダントツはドーベルになってしまう気がする)、影響力なんかを誰かにまとめて欲しいですね、
本当に、良くも悪くも乱立しているな、と感じます。シーンが盛り上がるのはいいことなんですけど。

 


一方のアングラHIP HOP

90年代のアングラHIP HOPといえば、実際に体感したわけではありませんが、やはりキングギドラ(現・KGDR)だと思います。
00年代になると、一番大きかったのはNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDでしょうか。
それ以降、10年代はアングラではグループよりも一人のMCが活躍するようになったように感じます。
尤も、記述の仕方でおわかりの通り、わたしはアングラに詳しくはないので深くは知りえないのですが。
もう間もなく20年代に入るわけですが、彼らの界隈はどのように変貌を遂げるのか、もちろんわたしなんかでは推測もできません。

 


果たしてこの二つのHIP HOPは対立すべきなのか?

そもそも対立して何の得があるのかわかりません。
ただ、アングラ側から「世間に媚び売ってる」だとか「本物のHIP HOPじゃねえ」みたいな感じで喧嘩を売っているのはたまに見かけますが。
別に媚び売ってもいいと思うんですけど、あくまで音楽を商業的に捉えるのであれば。
媚びを売る、イコール受け入れられやすい楽曲を作る、であり、イコール信念を捨てる、ではないのですから。
HIP HOPを流行させたい、なんて大義名分を振りかざされるのも困惑ではあるのですが、アングラ側も「J-POP HIP HOP側が勝手に耕してくれたにんじん畑でトマト育ててやるぜ」くらいの気持ちになれば良いと思うんですけど。
いや、雰囲気的には畑を荒らしそうなんですけど。実際、喧嘩を売るっていうのはそういう感じですけど。

もちろん聴いている側にも、Mummy-Dさんのいう「HIP HOP原理主義者」みたいな方はいると思います。
ただ、あくまで商業的戦略で、音楽マーケットへの進出を狙うのであれば、わたしや、わたしよりもっとライトな層にウケる音楽を作る必要がありますよね。
土台がなければ家は建たないし、耕さなければ野菜は生りません。(たけのことか、自然界に当たり前に存在するものもありますが)
段階を踏まずにいきなり大ヒットを狙うより、戦略的に行動していく方が、生き残る上ではひとまず「賢い」のかな、とは思います。

もちろん、アングラの人たちだって地道な活動はなさっていますし、本当にどちらが良いという話ではなくて、「マーケット開拓はお前らに任せた。こっちはこっちで息の長い音楽ファンを増やしておくから。」くらいの役割分担が重要なのではないかと思います。
そう、J-POP HIP HOPはファンが去りやすいのです。
何せくくりがJ-POPなので、HIP HOP以外にもたくさんの競合ジャンルがありますから。
だからといって、そういう人たちを無視するわけにはいきませんし。難しいところだと思います。

 


さて、そんな中でのRHYMESTER

二つのHIP HOPの中間(ちょっとJ-POP寄り)にいるのがRHYMESTERかな、と思います。
スチャダラパーRHYMESTERは、まさに00年代のブームにとって「耕された畑」だったのではないでしょうか。
JC/JKだったわたしは、当時そんなことを考えながら聴いていたはずもないわたしはですね、適当に頭でっかちにこんなことを喋っています。
当時のわたしの感想は多分、メッセージ性(社会風刺)が強いとか、低音のビートがカッコイイなとか、多分そんな感じでしょう。

好きになって行く過程でいろいろ調べて、RHYMESTERは早稲田の人なのか~なんて感想も抱いたかもしれません。
学歴とヒットは必ずしもイコールになりません。でも、J-POP HIP HOPでシーンに登場する人は結構、高学歴の人が多いのかもなという印象です。
最近だとKEN THE 390とかも早稲田ですし。わたしに国立と並行して早稲田目指す根性があればなあ…(結局国立も落ちた)
でもまあ、KICK THE CAN CREWKREVAが慶応卒でも他のメンバーは高卒/中卒だったりしますし、RIP SLYMEには大卒がいないし。
個人的な見解だと、「KICKはKREVAの戦略」で、「RIPはFUMIYAの音楽センス」であそこまでムーブメントになったのかなと思わないでもないですが。あくまで基礎の話で、その上にいろいろと積み上げられてこその人気ではありますが。

とにかく、日本に存在するHIP HOPグループの中でも古株のRHYMESTER、ブログでご本人も「出たいよテレビ!」と仰る通り、世間一般の知名度はそこそこ。
夏の音楽フェスへのご出演は多いので、フェスが好きな人ならHIP HOPに興味がなくても知っているかも、というくらいでしょうか。(わたしの個人的な体感の知名度です)
でも、HIP HOPのアーティストを目指す人、HIP HOPが好きな人は95%くらいご存知でしょう。まあ古株だから当然って言われてしまえばそこまでなんですけど。

ただ、存在するだけで圧倒的なレジェンド感。
一番売れた曲とか、一番有名なやつとか、ファン以外でも知っている曲なんてほとんど浮かばないのですが、それでもやはりKING OF STAGEなだけあるといいますか…
わたしの周りで一番知名度がある曲は肉体関係 part2 逆feat.CKBですね、多分。みんないつまでも心が小学生なので…
個人的に好きな曲はたくさんありますが、ある意味キャッチーだと思います、褒め言葉として低俗を使いたくなるような。
この曲を歌っている人が戦争についてちょっと真面目な曲を歌っていたりとか、そういうギャップが楽しめるのもHIP HOPの醍醐味かもしれません。

 

 

 

 

で、結局ここまで語って何が言いたいの?って、
5月13日(日)に、RHYMESTERが主催で「人間交差点2018」ってフェスやるからみんな行こうよ!
ってだけです。
別にわたしが宣伝しなくても人は集まるだろうけど、何かDさんのブログ読んで「はわ…しゅき…」の気持ちが大きくなったので宣伝したくなったんだよ。

 

何だかんだで好きになって15年くらいかあ、という気持ちと、あれ、それってわたしの人生の半分くらいじゃん、という驚きで、頭が纏まらないまま、ゴールデンウィークの中日出勤の合間にこんだけ書いてみました。
う~ん、音楽業界のマーケティングって、対象が感情や流行で動くから難しそうですね。

 

おしまい