雑記

(Twitterに書くには長すぎる感想)

SEVEN/7を観てきたはなし

 

観に行くつもりでいたのに申込忘れたのがちょっと前の話。
行くか、と軽率に決めたのが5月28日、月曜の話。
チケットが確保できたのは6月1日金曜の回。
(金曜日だけは、日比谷のプレミアシートありのスクリーンで上映だったため、プレミア料金を払えばチケットが取れる状態だった。)

限定上映初日である28日の夜、友人から「早く観て」とLINEが入った。
彼女にはチケットを取ったことも言ってなかったのだが、まあいい。
バスタオルを持って行けと言われたので、愛用の大きめのタオルを持って行った。

 


[小林直己さんについて]

 

ブログで書くのは初めてだが、わたしは直己さんが好きだ。
友人らには納得されるのだが、三代目メンバーの中で一番好きだ。
「直己さん(と隆二くん)を大画面で観たいし、行くか」というのがチケットを確保する決め手だった。
人を好きな理由を言葉にするのはいつだって難しいが、直己さんについてはどうにか説明できる気がする。
彼の持つ、穏やかな空気が好きだ。
しかし、それは彼生来のものではないと思っている。
生来穏やかな人間が、EXILEなんてやんちゃなグループに入るとは考えづらいからだ。
時間を経て穏やかになったのか、あるいは何かきっかけがあったのか、その辺りには大変興味がある。どこかで語ったりしていないだろうか。
彼は、若い頃の「やんちゃ」だった名残を、今は「お茶目」な部分に昇華していると思う。
それがすごく自然で、適切な言葉として浮かぶのはチャーミングで、そういった部分を拝見するたびに好きだな、と感じるのだ。

さて、こうして彼について言葉を連ねてはいるものの、正直なところグループ内における直己さんの人気は今ひとつだ。
恐らくではあるがご本人もそれを自覚しているし、受け入れていると思う。
言葉にするとネガティヴな印象ばかりだが、それについて彼は別の方向で自分の可能性を広げようとしている、SEVEN/7を鑑賞したわたしはそのように感じた。

具体的な数字を調べているわけではないのだが、数字的人気(動員数)と知名度は必ずしもイコールではない。
例として、V6とEXILE THE SECONDを挙げてみたい。
同じ6人組、どちらもアラフォー世代、アイドルとヴォーカル&パフォーマンスグループという違いはあるが、そこはわたしにとっては同じだということは以前の記事で書いたので省略する。
メンバー全員の名前を諳んじれる人間が多いのはどちらか、と考えると圧倒的にV6である。
わたしはV6ファンではないが、全員名前と顔が一致する。逆に、SECONDについてはファンになるまで顔も名前も一致しなかった。
しかし、わたしが去年驚いたのが、この二組についてはライブ(あるいはコンサート)を行う会場規模が同じなのだ。
V6の知名度が低いとは思わない。人気がないとも思わない。しかし、SECONDと同じ規模と聞くと疑問を抱いてしまう。

あるいは、俳優や女優同士の比較でも良い。
キネマ旬報の表紙を飾るような若くて勢いのある俳優と、中でインタビューに答えているだけのベテラン俳優であれば、集客力はきっと若い俳優の方が高いだろう。
舞台挨拶で黄色い悲鳴が上がるのだって当然若い方だ。
しかし、知名度でいうとベテラン俳優の方が高いことが多いと思う。
舞台挨拶に行きたい!という熱心でフットワークの軽いファンは少ないながらも、ベテランとなるまでの過程で出演した作品で、その名前を多くの方に知らしめてそこに立っているはずなのだ。

そういった、地道な芸能活動のための下準備を直己さんはしているのではないかと思った。
芸歴が長くなればなるほど、コネクションだって増える。
あの事務所は、音楽業界の中ではあまり好かれていないと思うのだが、最近は俳優業界にも力を入れ始めた。
(幸いにして2.5次元舞台の乱立により若手俳優が雨後の筍状態であるし、いくらかの大物とのコネクションまである)
どうせなら事務所の外仕事にして欲しかったのだが、LDH picturesなんて会社まで立ち上げた。
これについてはあの会社の悪い部分の最たるところで、自社で全てをやることで権利関係を独占しようとしているのだと思う。

まただいぶ話が逸れたが、そこで主演を務めるような俳優になろうとしているのではなく、それを最大限引き立てるような俳優になろうとしているのではないかと感じた。
いやもう隙間を埋めるのはオタクの悪い癖なのだが、表現力や知識を身に着けることで演技に活かしたいのかな、と。

直己さんのことを好きになってまだ日が浅いが、いろいろと話を聞く限り自己顕示欲がないわけではないのだ。
芸能人だと気付いてもらえたら嬉しいし、直己さんが一番好きです、という人がいれば喜ぶし、注目されたらもっと注目されたいと思う。この辺りは芸能人としての資質であって、特別ナルシストだとは感じなかった。
それでも、どうしてもグループ内の人気メンバーのついで扱いが多い。
直己さん単独で何かに出演するとなったときは、三代目の誰かを好きな人や、EXILEの誰かを好きな人、あるいはLDH所属のほかの誰かを好きな人が、「直己さんのイベントあるんだ、行ってみよう。」と足を運ぶケースが多いのではないだろうか。
「無料だし」、「近いし」、「他に○○も出るし」、といった条件がつく。
もちろん、直己さんが大好きで直己さんを追いかけて直己さんのためにあれやこれやとお金を費やす人もちゃんといらっしゃる。頭が下がる。(わたしは所詮茶の間レベルなので東京が限度)
ただ、全体の比率を考えるとやっぱり、他の人のファンが多いと思うのだ。
「わたしも直己さん好きですよ、一番は○○なんですけど。」
よく言われる言葉である。嫌われることはないにしても、一番好き!と言ってくれる人はあまり多くない。
そして、繰り返すが彼はそれを理解した上で、その状態のまま事務所やグループに貢献できる方法を考えたのではないかと思う。

簡単に言えば、普段のアーティスト活動外で、彼でいうと俳優として、普段のファンとは違う層に対する認知度を高めてグループに還元したいと考えているのだろう。
十代から二十代(もしかしたら三十代も?)の女性という、今彼らを応援している中心層とは全く異なる層を狙っているように思う。
(余談ではあるが、同じく俳優としての仕事を増やしていこうとしている岩田剛典に関しては、まだアイドル俳優の域を出ていないと思っているし、三十という年齢を迎えた先に本当の課題があるのではないかなと勝手に考えている。)

取りとめもなく文字を書いてきたが、結局感想らしい感想を書いていないような気がしてきたのでまとめると、
直己さんが素敵でした。
という話。
西陣工房や刀工の見学も、英語でのコミュニケーションも、全て素敵でした。
新しい物を切り開くばかりではなく、古い物を学ぶ姿勢が様になっていました。多分、他の人が同じことをしていても「メディアのためのパフォーマンスお疲れ様です。」と感じたと思います。
温故知新とはよく言ったもので、それをどうにか自分の活動で体現しようとなさっている姿が素敵でした。
いや、本当に、素敵以外の言葉何かないのかよって思うんですけど、素晴らしいというのは何だかお客様目線というか、評価のようで好きじゃなくて、素敵という言葉がぴったりくるのです。

 

 

 

直己さんの話だけでこんなに書くつもりなかったので、とりあえずここまで。
他の人についてはもっと端的にまとめたい。まあ、書くかどうかはわからないが。